皆さんこんにちは!中小企業営業支援の津山淳二です。中小企業向けに営業強化、ブランディング、補助金支援を行なっております。
皆さんは、デービッド・アトキンソン氏をご存じですか?
ご存じない方はウィキペディアを参考にしてください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3
元ゴールドマンサックスのアナリストで、現在は菅総理の政策ブレーンで、政府の成長戦略会議のメンバーにも選ばれています。
日本の国宝や重要文化財などを補修している小西美術工藝の社長もされている人です。
アナリストであり、中小企業の社長であり、国の政策ブレーンでもあるデービット・アトキンソン氏ですが、今後の中小企業支援策のキープレーヤーとして注目されています。
私は中小企業診断士であり、中小企業支援が本業なので、この人の動向に興味を持っています。
ご興味ある方は、この方の著書である「日本企業の勝算: 人材確保×生産性×企業成長」
東洋経済新報社)を読むことをお勧めします。
誤解を恐れずに言うならば、アトキンソン氏の主張は以下の通りです。
日本は労働生産性が先進国の中でも低い。さらに将来は高齢化に加え急激な人口減少になり、このままでは国は衰退する。国の成長を妨げているのが、低い労働生産性でありその元凶が中小企業である。だから中小企業の数を減らし、労働人口を再配分することで再び日本を成長路線に導くべきである。
デービッド・アトキンソン氏への賛否は様々でしょうが、重要なのはこの方が政策ブレーンであることです。
実際この方の考えが少しずつですが、中小企業支援策にでてきています。
例えばものづくり補助金ですが、今回の公募から政策加点である小規模事業者への加点が無くなっています。
アトキンソン氏は、経済成長のカギは小規模事業者への支援ではなく、一定以上の規模に中小企業を成長させる必要があるとしており、その考えが反映されているものと思われます。
また令和2年度第3次補正予算で発表された注目の補助金である中⼩企業等事業再構築促進事業にも“中小企業(卒業枠)”なるものがあります。
中⼩企業等事業再構築促進事業についてはこちらのブログも参考にしてくださいね。
【令和2年度第3次補正】中⼩企業等事業再構築促進事業になんと予算1兆1,485億円!
卒業枠っていうのはつまり、成長することで中小企業枠から卒業して中堅企業になるっていう意味です。
これもアトキンソン氏の考えが反映しているといえるでしょう。
そして最低賃金の引上げも、アトキンソン氏の主張の一つです。経営者側は難色を示す話題ですが、ものづくり補助金では最低賃金の引上げは応募の必須条件になっていますね。
このアトキンソン氏の考えが中小企業支援政策に色濃く反映している以上、中小企業を支援する立場の方々、また中小企業経営者の方々にとっては注目せざるを得ないと思います。
是非参考にしてください。