その商品・サービスの価値だけでは差別化できない時代になりました。
そこで最近注目されるのが「ストーリーブランディング」という手法です。
この手法では、湘南ストーリーブランディング研究所代表の川上徹也さんが有名ですね。
私の理解ではその商品サービスに付随する起業家や開発者の苦労や取り組みを「ストーリー」化し、顧客に開示することで、その「ストーリー」に顧客が付加価値を感じて購買活動を行なうというものです。
「奇跡のリンゴ」というお話を聞いたことがある人も多いと思います。リンゴ栽培には農薬が不可欠ですが、いままで誰も成功しなかった無農薬栽培に挑んだ農家の物語です。
普通のリンゴを食べるというよりも、人はその誰も成し遂げられなかったリンゴの無農薬栽培という「ストーリー」に興味を抱き、商品を購入するのです。
人は様々な「ストーリー」に共感します。
昨年のラグビーワールドカップについても、単に日本がベスト8に進出しただけでなく、いままで日本のラグビーがずっとグループリーグを突破できなかった歴史や、選手たちがどれだけ練習して挑んだか?家族をどれだけ犠牲にしたか?そのような「ストーリー」に人は感動したからこそ、これだけのラグビー人気につながったと言えるのです。
ブランディングとは、顧客に「こう思われたい」というイメージと、実際顧客が「こう思う」イメージを一致させることです。
ストーリーブランディングの場合は、顧客に「こう思われたい」イメージを「ストーリー」化して、顧客に発信します。
ここからは私見ですが、この「ストーリーブランディング」として確立できるのは、以下の条件を満たさないと難しいと思います。
それは
①長年ひとつのことに真摯に取り組んだ人物や組織であること
②最初から周囲や市場に認められたわけではなく、商品サービスの開発に長期間の苦労があったこと
③その「取り組み」や「志」に一貫性があり、頑なであること
ブランディングに成功すれば、市場での優位性を強く持ち続けることが可能になります。しかしながら、一朝一夕でブランドを構築することはできません。この「ストーリーブランディング」も、長い間の一貫した取組みがあるからこそ、顧客に付加価値を感じさせることができるのでしょうね。