私は、法人向け営業力強化支援のコンサルティングが専門です。その支援活動の中で、営業日報を見る機会がたくさんあります。今日は私が考える「営業日報」の書き方についてお伝えします。
営業日報とは何でしょうか?
営業日報とは、会社にとって最も需要な「顧客とのやり取り」を記録に残し、会社の財産として再利用する資料のことです。
営業日報の記載目的は何でしょうか?
私は以下の通りと考えています。
・過去の商談経緯を蓄積し、円滑な引継ぎを可能にする。
・社員間で成功事例や失敗事例を共有し、営業活動に活かす。
・上司、同僚がタイムリーにアドバイスして受注効率を高める。
営業日報の書き方で重要なことは何でしょうか?
それは、頭の中の「考え」を書くことです。
詳しく説明しましょう。
人間の行動プロセスは「考え」→「行動」→「結果」になります。
ホワイトカラーの管理の難しいところはこの「考え」が見えづらいことですね。「行動」だけだと指摘やアドバイスが難しく、効果が期待できません。営業日報のアドバイスで効果があるのは「考え」に対して事前アドバイスを行なうことなのです。だから営業日報には「考え」を書くことが大切なのです。
営業日報に何を書くべきか?
私は以下の5つを推奨します。
①訪問目的・・・何のために訪問するのか?
これを書くことにより、目的意識をもっているか?商談のゴールは何か?が意識されます。
例)キャンペーンで受注をとる、契約書を回収する、見積もり提示でOKをもらう等
②行動・・・実際おこなったアクションです。実は多くの日報はこれしか書かれていません。
行動を書くだけではただの行動記録になってしまいますね。
例)現金回収・見積もり提示、納品・キャンペーン告知等
③顧客の反応・・・営業がとった行動に対して、顧客がどう反応したか?を記載します。
顧客の反応によって顧客心理を推測するのです。
例)しばらく黙った、にやりと笑った、顔色が変わった、急に不機嫌になった、ぎこちなく笑った等
④顧客の反応から推測した「考え」・・・ここが最も重要です。
顧客の反応に対して自分の「考え」を書くのです。
例)裏で別の業者と取引しているに違いない、愛想がないが、おそらく本心ではないだろう、当社を信用してくれたに違いない、このままではクレームになりそうだ等
⑤次回アクション・・・次の具体的アクションを書きます。
例)クロージング確認をするために電話する、メーカーに問い合わせて在庫を確認する、上司に相談して明日には断りを入れる、明日再度訪問し、真意を確かめる
どうでしょうか?この5つの内容を網羅しておけば、上司も同僚も商談が見える化され、
具体的なアドバイスが可能になりますよね?
では皆さんに確認の意味をこめて問題です。
以下の2人の日報を比較して、どちらがわかりやすいと感じますか?
Aさん:集金対応。金額は12万円。また、オーナーには、6月の値上げの案内を行い、ご理解してもらう。また、新商品キャンペーン告知を行ない切り替えが決まった。
Bさん:6月の価格変更について金額提示。事前の根回しができていなかったので、正直納得がいかない様子。「了解」とだけそっけない。他社切り替えの可能性もあるので、来週にでも部長同行で再訪する必要を感じた。
営業管理者向け日報活用術
最後に営業管理者向け日報活用術を記載しておきます。
まず毎日やることは以下のとおりです。
・部下の案件報告をチェックしコメントする
・部下の顧客対応をチェックし、アドバイスする
・部下の次回アクションが適切か確認する
週次で以下を実施します。
・顧客ランク別に部下の活動状況のチェックする
・次週の部下のスケジュールを確認する
・リストで部下の案件進捗状況を把握し対応を指示する
・部下の新規案件の情報を他の部下にも共有する
・部下の訪問件数、新規案件数をチェックする
・部内の受注・失注案件の共有を行い営業活動に生かす
ざっと営業日報について記載しましたが、ここまで日報を使いこなす会社はなかなかありません。
しかしながら、営業力の高い会社は、必ずといっていいほど営業日報を使いこなしています。
商品やサービスで差を出せない時代に、営業力強化はどの会社も必須の課題です。
営業強化施策としてぜひ営業日報の有効活用を実現してくださいね。
当社の販路開拓、営業支援にご興味のある方はこちらをご参照ください。
販路開拓支援、営業支援